コンセプトとは、一言で表すと「見せ方」のこと。
これだけでは「????」だと思うので、詳しく解説しますね。
ビジネスにおいてのコンセプトって何?
コンセプトと聞いた時、
- スローガンみたいなものだよね
- その商品やサービスを表すキャッチコピーでしょう?
- コンセプトは顧客には関係ない
などというイメージを持っていませんか?
もしあなたがそのイメージを持っているとしたら、今日でその考えを捨てて欲しいです。
と言うのも、コンセプトがなければ、
商品を売るどころか、商品そのものを作ることすらできないくらい大切だから。
さらに、商品やサービスで溢れている今の市場で、
あなたの商品をお客様に選んでもらうには、しっかりとしたコンセプトが不可欠です。
例えば、こんなコンセプトを見たことはありませんか?
- 夢のような至福のひとときを提供するカフェ
- 最高のリラクゼーション空間
このコンセプトをパッと見て、
具体的に何(どんな未来)が得られるのか・どんな悩みを解決してくれるのか
がわかりますか?
きっと、何を伝えたいのかイメージが湧かないと思います。
ですが、それではコンセプトの意味がありません。
コンセプトとは、「見せ方」のことだと言いましたが、
そのコンセプトを見た人を、一瞬で惹きつけられるかどうかが肝。
売りたいものが小さかろうが、個人だろうが大企業だろうが、
必ずしっかりとした、惹きつけられるコンセプトを設定するべきです。
そして、上手くいっている商品・サービスのコンセプトは、
必ずターゲットに刺さるコンセプトを作っています。
有名な例として、次の2つを紹介します。
①Starbucks(スターバックス):【サードプレイス】
②CHANEL(シャネル):女性が自由になれるファッション
①Starbucks(スターバックス)
みんな大好き(なはず…!)スターバックスのコンセプトはご存知ですか?
それは、「サードプレイス」です。
サードプレイスとは、家(ファーストプレイス)でも、職場(セカンドプレイス)でもない「第3の場所」という意味で、ただコーヒーの飲める場所を提供するのではなく、
「自分らしさを取り戻せる場所」「落ち着ける場所」「気軽に人と集える場所」
などという意味が込められています。
一人で過ごすのにも、友人と過ごすのにも、
スタバだからこそ感じられる、楽しさや居心地の良さというものがあります。
もちろん中には、
「お店の空間というよりは、スタバの商品が好き」
と感じる人もいれば、
「よく利用するけど、店内で過ごすことは少ない」
という人もいると思います。
ですが、それは結果論です。
商品を好きになってもらったり、
店内じゃなくても飲んだり食べたりしたい、
と思ってもらえている背景には、コンセプトの存在があります。
初めからただのコーヒー店として作られていたら、
他のお店との差別化は測れず、ここまでの成長もなかったはず。
コーヒーを提供するだけにとどまらず、
職場や家庭の中にいる時には味わうことのできない
「非日常感」を与え続けてきたからこそ、これだけ大きなブランドになったのです。
②CHANEL(シャネル)
男性のためだった女性の服を、
エレガンスと働くことを両立した女性による女性のための服へ
(女による女のためのモード)
CHANELには、レディース用の商品しかないことを知っていますか?
(正確には、メンズの商品はありますが、
あくまでも「女性からの贈り物」というスタンスです)
設立された1910年ごろ、ヨーロッパでの女性の服装は
コルセットとバルーンスカートで女性らしさを強調したものがスタンダードでした。
けれどこれは、男性の理想の服を着ているに過ぎませんでした。
その流れを大きく変えたのが、CHANELの服です。
戦後、女性も働かざるを得なくなったことに合わせて、
窮屈なコルセットを廃止し、機能性に優れた女性が着やすい服をデザインしました。
CHANELにレディースしかないのは、
女性のための服というコンセプトを反映しているからなのです。
古い価値観にとらわれない、自由で自立した女性像は、
ココ・シャネル本人の生き方そのものです。
どちらのコンセプトも深い意味が込められていますし、惹きつけられますね。
ですが、何よりも「問題+解決策」を掲げていることに気づきましたか?
あなたを含む世界中の誰もが、大なり小なり悩みを抱えていますよね。
(もちろん私も)
その悩みを認識させ、
悩みを抱えている現状から、その商品やサービスを使うことでどう変われるのか。
これらを簡潔に言語化すると、魅力的で人を惹きつけられるコンセプトになります。
また、「売れるコンセプト」は、
悩みが根深く切実で、解決策や提供できる未来が明確なのです。
コンセプトがあるからこそ、商品を作ることができ、
正しい顧客に適切な方法でお届けすることができます。
あなたの商品やサービスの「見せ方」
数多くある商品やサービスから、わざわざあなたを選んでもらう為にも、
「誰に・どんな見せ方で・何を伝えるのか」が大事